田中角栄のお話
人心掌握の天才が心がけていたこと
葬儀で相手を思って泣けますか?
祝い事は遅れてもいい。ただし葬式には真っ先に駆けつけろ。人が悲しんでいる時に寄り添ってやることが大事なんだ。
と田中角栄は言っています。
ここで重要なことは、
実際に葬儀場に真っ先に駆けつけて、人目もはばからず涙し、故人を偲んでいたことです。
冠婚葬祭の中でも、葬儀を一番重重視していた角栄は、葬儀が過ぎて1週間ほどしたら、新しい花を贈っていたそうです。
1週間が経ち、花が枯れるころにまた悲しみの波がやってくるという考えからだそうなのです。
生きたお金の使い方
お金はばらまけば良いというものではない
周りの人に対して、悪気がなかったとしても、実際に多くの人がやってしまっていることだと思います。
それは、奢ってあげるとか、お金の支援をしてあげる時の立ち振る舞いです。
人心掌握の天才であった田中角栄は、お金の使い方の立ち振る舞いがうまかったといわれています。
ある時、若手議員が美人局の被害にあってしまい、角栄に100万円のお金の無心をしてきた際、電話を受けるや否やその話を承諾し、
若手議員のもとにはすぐさまメモと300万が入った封筒が届いたそうです。
「100万で美人局の件を解決すること」
「100万で今回の件で苦労かけた人にうまいものでも食わせてやれ」
「100万は何かの時のためにとっておけ」
という言葉とともに、さらに
「全額返済不要」
とも書いてあったそうです。
金については、
「借りた金は忘れるな。貸した金は忘れろ」
という持論をもつ田中角栄。
加えて「人間は失敗する。政治家を志す人間は、その人をそのまま愛さなきゃダメなんだ」という寛大な人間愛の持ち主でもあったのです。